小林先生ももう50才を過ぎて、なかなか良い本を出されているようです。
交感神経と副交感神経は陰陽の関係。太極拳は交感神経も、副交感神経も高め、副交感神経がやや優位になる武道です。副交感神経を陽として、その陽(ひ)が陰(かげ)を生み出すという関係です。太陽の光が陰を作るように、光と影は一体ということですね。
(注釈)現象は全て形態と働きにわけます。例えば陽は陰を生みます。陰は陽があることを示します。このように、交感神経は形態的には抹消であり陰ですが、働きは陽を生み出します。又、副交感神経は、内臓の中枢で形態的には陽ですが、その働きは陰を生み出します。このような考え方が太極思想です。従って、副交感神経の形態が陽であり、働きが陰を生み出すとしています。通常の陰陽思想の考え方のように働きを捉えて陰陽で分けるということにはなりません。
陰陽は、陽きわまって陰となり、陰きわまって陽となります。
太極図のとおり、陰中に陽があり、陽中に陰があるのです。全ては陰陽の変化と組み合わせで存在しています。
太極拳は副交感神経の働きを高めるか
2ヶ月ほど前、最近売れているという順天堂大学 小林弘幸教授筆『なぜこれは健康にいいのか―副交感神経が人生の質を決める』を読んだ。