最近、怪我がし易い身体になっていて、何とかしなければと思っています。

太極拳などの武道の形を真似るために、その形を作ることばかりに拘っていると、外側の筋肉を使う癖ができ、意識してリラックスしたり、力を抜こうとしても、その筋肉しか動きません。

その上、力を抜くことを意識するので、結局随意筋が主体で動き、内部のバランス筋はその拮抗(神経拮抗)により能力を弱めます。

リラックスや力を抜くも、これも意識すると拙力です。

随意筋のどこかの力を抜くと、どこかの随意筋に負担がかかり補います。随意筋はこれしかできません。相互作用です。運動神経が働きます。すると、そのリラックスした以外の、負担を受けた随意筋の深部にある箇所に急激な力が加わります。… 続きを読む

香港 – 太極拳

27年前ほど、日帰りなど週に3回は行ったり来たりしていた香港、ここで太極拳を行う人は、この記事のように、いつも武を話します。(参考)
私も、今は無き九龍城で、裏社会に住む人に太極拳を教えていましたが、住民達は套路よりも武道に興味があり、困ったものでした。套路も大切なので、武道の興味を引きつけてしっかりと痛い目をさせてから、套路を教えましたが、やはりこれはうまくいきません。本来の人間の潜在能力にある気勢をしっかり思い出すには、毎日しっかりと気勢のある套路を行うのが最も大切です。… 続きを読む

Nature ハイライト:幹細胞の「健康」はオートファジーによって維持される | Nature | Nature Research

 私たちの健康は、太極拳の医武同源の根本にある「整体」という思想においては、ホリズム「全体観」を以て維持されています。

全体観とは、例えば病気だけを取り上げて考えてみると、一つの場所にある疾患は、その場所だけの問題で起こるのでは無く、環境や心を含む全体的な状態で起こっていると考えられています。

このようなホリズムは、世界最古の医学といわれている「シッダ医学」の根本原理であり、その原理はインドから中国に伝わりました。そのためかどうか分かりませんが、シッダ医学のシッダ「特別な能力を持った医師」の一人が、タオの創始者である「老子」になったという説もあるほどで、老子の考えもホリズムの視点に立った全体論です。… 続きを読む

神経の同調を回復させてアルツハイマー病を治療 | Vol. 14 No. 3 | Nature ダイジェスト | Nature Research

気の出入りにも正確なリズムがあります。これが「気機」です。これが乱れると様々な障害が出ます。リズムの根源は「無極」そこから二つの01のリズムが生まれ、陰陽可分で細分化されていくと、このような神経の電気信号の-+に、そしてもっと細分化していくと量子論の世界のリズムになっていきます。
リズム感はパーカッションなどを叩くのに表れます。このようなリズム感は実は、マクロミクロの空間、過去未来の時間、全てに繋がるということを太極拳では考えています。… 続きを読む

太極拳の無極は、仏教の空のようなものですか? 無も有も包括するような?

 

 「無極」は、「空」ですらありません。「空」は相対性の視点です。「空」といった時点で、「色」が生まれます。

「空」は、「色」とは何か、即ち、目に映る現象とは何かを解決するための理論です。

だから相対性すらない「無極」には「空」も含み「空」は含まないともいえます。

しかし、「無極」から有無が生まれ、うまれたものの状態は相対性において「空」という「無極」と同じ不確定性というカオス(混沌)の性質になっています。… 続きを読む

現在頸椎ヘルニアで、先日、ドアを強く開けようとしたら開かず、首が鞭打ち状態になってしまい、更に悪化してしまいました。その鞭打ちになった時が、頸椎もリラックスしていて力が抜けている状態で、逆にガクンっ、となってしまいました。

 大切なのは、何をするときも、意識しないことです。ドアを開けるときも太極拳の無為自然の発勁で開けます。気持ちよく楽しく開けることです。何も考えないと凄い力が出ます。無理は絶対にいけません。何事においても無理がない日常を送ることが大切です。

特に、リラックスという意識が最も危険です。

放松(放鬆)はリラックスという意識では無く、無為自然にあたりまえに存在する自然な鬆らかさですから、リラックスと意識すると本末転倒です。… 続きを読む

頸椎と背骨について、質問なのですが、 特に頸椎は中の方も力が抜けていた方が良いのか、 中の方だけ少し圧力や力がかかってしっかりした方が良いのか、どちらなのでしょうか?

頸椎周辺の下頭斜筋・上頭斜筋・大後頭直筋はバランス筋ですから、全体のバランス筋の総合力で鬆らかく(柔らかくではない)かつ弾力があり、気勢も溢れ、外側の筋肉はそれに従い動くことが大事です。外側が緊張したり、又力を主にしたりすると、その直線的でおおざっぱな動きが内部の頸椎周辺を損傷します。中の方に圧力を加えるも力も加えるも良くありません。そうではなく、下頭斜筋・上頭斜筋・大後頭直筋などが無意識において、主なのです。脳の深いところで、恒常性を維持するためにそのバランス筋を動かしますから、一切意識せず、本来の自然な生命力に従っていればいるほど、良く働きます。逆に無理な意識したり、意念を持つと外側の随意筋が動きますから、全て意識せず意念せず無為自然に動いていれば、勝手にバランス筋は大いに働き、もとの先天の能力を取り戻します。そんなことあまり考えないで、自分の先天の能力を信頼して、ゆっくりと套路をやっているのが一番です。… 続きを読む

陳炎林の散手対打

 今年に入ってから、太極拳武道クラスの門下が全員そろって参加できる日があったため、陳炎林の「散手対打」を、新しい門下のために久しぶりにやってみることにした。

今までも、当門楊式太極拳に伝わる「散手対打」は、武道クラスでは毎回主要練習として行っていて、陳炎林の「散手対打」の数十倍もある内容になるが、陳炎林の「散手対打」のように、ここまで長く連環する散手対打は、覚える作業が必要となるので、多くても道場で行うのは10連環くらいの散手対打である。それを毎回数個の違った内容をやるのである。陳炎林の散手対打も、陳炎林が練習として対錬で行っている散手対打を、書籍に掲載するために、中国の人が好きな数字である88連環させて、最初と最後を締めくくったものであり、もちろんここに掲載された散手対打が全てのはずがない。… 続きを読む

太極一家

先日、当関連サイトの、太極拳に関する記事が改ざんされて、悪辣なイラストと動画が掲載される被害を受けました。

今まで、太極拳サイトで使用するメールアカウントを、国際的な公的ブラックリストに掲載されたり、徹底的なスパム攻撃を受けたりしていましたが、今回は、サイト内部まで入って来て改ざんされたのには驚きです。

以前から、だいたい複数の犯人らしきものも推測できており、太極拳サイトで使用するメールアカウントのブラックリスト掲載についてはその情報を提供したところ、やっと、ブラックリストから除かれました。… 続きを読む

王師語録#8

王師語録#8

「太極拳を学ぶことは、ただ天真爛漫で天衣無縫な自分に戻るだけのこと。戻れば、もう太極拳など必要ない。元々備わっている無邪気な勢いを何事にも使えば良い。それだけでいい。」

(王師と話していた事を回想して語録に記録しています。下記にはその回想のきっかけになった事柄などを記載しています。)

「私はなぜか、小学生以下の子ども達に、初対面でもまるで友達のように、いや友達以上に馴れ合われる。王師と電車に乗っているときに、遠足帰りか、なにかわからないが、多くの子ども達が乗り合わせた小学生達の無邪気な姿をまじまじ見ていると、目が合った子ども達数人が私に馴れ合ってきて、膝に上ったり、首に捕まったりし始めたので、長椅子や床にやんわり投げ飛ばしたり、捕まれた腕や首をするりと抜いたりして遊んでいました。子ども達も大喜びで、私もとても楽しい時間を過ごしました。その後電車を降りてから、いつもこうなんですよと言った私に王師が言った言葉です。こんなことは、今でも良くありますが、今日、まだ2才にもならない我が子の朝からの天真爛漫で天衣無縫な姿を見ていたら、この王師の言葉を思い出しました。」

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