純粋を持続させる

純粋、何一つ囚われも曇りもない、当たり前であるがままの状態。

純粋(神=しんの性質)を持続させる。 例えば、太極拳の套路をゆっくりと長く続ければ、それはいづれはわかります。

日常生活で純粋を持続させてみれば、とても面白い現象が起こります。

もしそれが出来れば、一瞬にして周辺の世界も変貌します。

見るものも感じるものも包括した融合した感覚を得るはずです。

面白いように、思った通りに現象が起こります。

しかし、ここがみそです。面白いところです。… 続きを読む

あるがままに

本当は最も簡単なはずなのに、難しいものです。

本当は最も楽しいことなのに、不安で苦しい。

しかし、本当は最も簡単で、楽しいことであることを。見つけ出すことが出来ればこの世を「あるがままに」生きることが出来る。

人間があるがままに生きることが出来れば、ほとんどの他のものはあるがまま生きているので、とても素晴らしいあるがままの世界が必ず戻ってくる。

太極拳を真に修練するものは、そのようなビジョンを心の中に描いている人が多い。… 続きを読む

楊家太極拳85式套路

0●準備(指龍・甩手など)1●預備式(よびしき)/2●起(きせい)/3●攬雀尾(らんじゃくび)/4●単鞭(たんべん)/5●堤手上勢(ていしゅじょうせい)/6●白鶴亮翅(はっかくりょうし)/7●婁膝拗歩(ろうしつようほ)/8●手輝琵琶(しゅきびわ)/9●左右婁膝拗歩(さゆうろうしつようほ)/10●手輝琵琶/11●婁膝拗歩/12●進歩搬覧捶(しんぽはんらんすい)/13●如封似閉(にょふうじへい)/14●十字手(じゅうじて)/15●抱虎帰山(ほうこきざん)/16●肘底看捶(ちゅうていかんすい)/17●左右倒攆猴(さゆうとうでんこう)/18●斜飛式(しゃひしき)/19●堤手上勢/20●白鶴亮翅/21●左婁膝拗歩(ひだりろうしつようほ)/22●海底針(かいていしん)/23●扇通背(せんつうはい)/24●撒身捶(へいしんすい)/25●進歩搬覧捶(しんぽはんらんすい)/26●上歩攬雀尾(じょうほらんじゃくび)/27●単鞭/28●雲手(うんしゅ)/29●単鞭/30●高探馬(こうたんま)/31●左右分脚(さゆうぶんきゃく)/32●転身蹬脚(てんしんとうきゃく)/33●左右婁膝拗歩/34●進歩栽捶(しんぽさいすい)/35●翻身撒身捶(ほんしんへいしんすい)/36●進歩搬覧捶/37●右蹬脚(みぎとうきゃく)/38●左打虎式(ひだりだこしき)/39●右打虎式(みぎだこしき)/40●回身右蹬脚(かいしんみぎとうきゃく)/41●双峯貫耳(そうほうかんじ)/42●左蹬脚(ひだりとうきゃく)/43●転身右蹬脚(てんしんみぎとうきゃく)/44●進歩搬覧捶/45●如封似閉/46●十字手/47●抱虎帰山(ほうこきざん)/48●斜単鞭(しゃたんべん)/49●野馬分鬃(のまぶんそう)/50●攬雀尾/51●単鞭/52●玉女穿梭(ぎょくじょせんさ)/53●攬雀尾54●単鞭/55●雲手/56●単鞭/57●下勢(かせい)/58●金鶏独立(きんけいどくりつ)/59●左右倒攆猴/60●斜飛式/61●堤手上勢/62… 続きを読む

十三勢行功心解

 

以心行氣,務令沉著,乃能收斂入骨。

「心にて気を運行し(心意)、落ち着いているならば、気は収斂して骨髄までに到達する。」

以氣運身,務令順遂,乃能便利從心。

「そして、気にて身を運行し、気に(自然に)従うならば、身は心のままに動くということになる。」

精神能提得起,則無遲重之虞,所謂頂頭懸也。
「このように精(心のままの身体)と神(純粋な心)が起こることを得ることができれば、恐れおののき動きが遅れたり重くなることもなくなるのであり、これが、いわゆる頭頂に気を懸かげるということである。(虚霊頂勁の理合=姿勢の要求ではなく、心と気を一致させている虚無心や不動心のこと。)」続きを読む

瞑想太極拳の神髄

85式は楊式の宗家 楊露禅が大成したもので、錬丹法の一つとして黄帝内径とか気功と併せて行われ、仙人を目指す道教の太極陰陽思想の意識を内に秘めています。

中国の華僑賢人達の錬金術として伝統的に伝承され、そこから国民体育法として24式や、その他の流派の集大成として48式が生まれ、88式は85式の体育法として現在に至っています。私たちの太極拳の目的は錬丹法としての太極拳であり、太極拳を深く練っていきます。… 続きを読む

瞑想太極拳(存思套路)

套路は、最終的に神=しんという人間の根本的な生命力で動くことを目指します。
武当派ではそのことを、存思(そんし)といいます。
存思(そんし)とはいわゆる瞑想のことですが、仏教などで言われる瞑想とは又違います。
太極拳の源流には坐道といわれるものがありますが、そこでも行われていた瞑想法です。
存思(そんし)は人間の生命の根源、すなわち純粋無邪気な無為なエネルギーに自らを置いている状態のことです。
仏教の禅のように悟りを得るためとか、無念無想とかと又感覚が違い、もっと躍動的でかつ、無為で純粋なものです。生命の根源にあるような根本的な存在で動くのが瞑想太極拳です。… 続きを読む

太極拳の武道練習における留意

無過不及。(太極拳経より抜粋)
過ぎることなく、また及ばざることなくという練習方法がとても大切です。
太極拳の全ての技は、殺傷技術です。練習でその技をすさまじい勢に応じて発すると、お互いがその勢を育てる前に身体をこわしてしまいます。リラックスして無理をせず、自然な勢いを楽しんでください。自然な勢いは自律神経や免疫を司る心身のホメオスタシス(恒常性維持機能)を正常にして、より弾力あふれる振り幅の大きいものにしてくれます。… 続きを読む

太極拳経

太极拳経 王宗岳著 (王宗岳氏は武当派楊式太极拳の中興の祖です。)

太極者無極而生。陰陽之母也。動之則分。靜之則合。無過不及。隨曲就伸。人剛我柔謂之走。我順人背謂之黏。動急則急應。動緩則緩。雖變化萬端。而理為一貫。由著熟而漸悟懂勁。由懂董董勁而階及神明。然非功力之久。不能豁然貫通焉。虛靈頂勁。氣沉丹田。不偏不倚。忽隱忽現。左重則左虛。右重則右杳。仰之則彌高。俯之則彌深。進之則愈長。退之則愈促。一羽不能加。蠅蟲不能落。人不知我。我獨知人。英雄所向無敵。蓋皆由此而及也。斯技旁門甚多。雖勢有區別。概不外乎壯欺弱。慢讓快耳。有力打無力。手慢讓手快。是皆先天自然之能。非關學力而有為也。察四兩撥千斤之句。顯非力勝。觀耄耋能禦眾之形。快何能為。立如平準。活似車輪。偏沉則隨。雙重則滯。每見數年純功。不能運化者。率自為人制。雙重之病未悟耳。欲避此病。須知陰陽相濟。方為懂勁。懂勁後。愈練愈精。默識揣摩。漸至從心所欲。本是捨已從人。多誤捨近求遠。所謂差之毫釐。謬以千里。學者不可不詳辨焉。是為論。… 続きを読む

海底針と双龍拉椀

海底針は太極拳における裏勢(りせい)=(体の内側を使って抱き込むような勢)を習得する重要な招式です。

双龍拉椀(そうりゅうらわん)は海底針の示意であり、相手の手首の内側を双龍の上あごで、外側を大小の拳頭を下あごでひしぎ噛んで上あごを裏勢にもとづき内側に引き込み、上あごを前側へ押し噛んでいく手法です。

この裏勢がないと、以上の拉勁は発勁とはならないのであり、重要な練習方法となります。

海底針の裏勢は多くの擒拿術に含まれますが、この双龍拉椀は最も基本的な示意なので、単法として相対で練習をします。… 続きを読む

太極拳の四隅手における板と棒

太極拳は円の動きで動くと一般では理解されています。確かに十三勢の四正手(しせいしゅ)は円と曲の勢です。

ところが四隅手(しぐうしゅ)は直と伸の勢であり、後は五行の方角で十三勢となっているのです。

四正手は太極拳を聞いたことがある人なら円の柔らかな動きということで理解はできるでしょうが、四隅手は理解しにくいものです。

四正手も四隅手も五行も、相対の武道練習において詳しく学びますが、四隅手の勢を実感できるのは特に拳脚の相対練習になります。… 続きを読む